茶香服ができるまで

5種類の茶葉を用意します。袋には花鳥風月客の茶銘を表記します。それと同様に拝見盆(茶葉の外観を鑑定する時に使うお盆)にも花鳥風月客の表記をします。

↓

袋と拝見盆の茶銘を合わせたら、袋から茶葉を拝見盆に開けます。茶香服の回数にもよりますが、1つの茶葉で100g~150gの量が必要です。

↓

拝見盆に開けた茶葉を一煎づつ淹れられるように缶に入れます。五種五煎を1セットとして、実施する回数に応じてセットを用意します。この画像では4セット用意されています。

↓

4セットの缶を蓋を横に置いて並べて行きます。この時に缶の中に古い茶葉等が入っている場合は、紙を広げて缶を下に向けて叩いて落としましょう。古い茶葉が残ったまま入れてしまうと新しい茶葉と混ざってお茶の味が変わってしまいます。

↓

缶と同じように煎じ札も並べて行きます。必ず五種五煎分の札が缶と同じだけあるか確認しながら並べます。使わない煎じ札がある場合は片付けておきましょう。煎じ札は缶の中で茶葉と一緒で急須の中に一緒に入れて抽出します。

↓

並べた缶に煎じ札を1枚づつ入れて行きます。この時に煎じ札の入れ忘れやダブって入れない様にしましょう。間違いのない様に花鳥風月客の規則正しい順番で確認しながら入れて行きます。

↓

煎じ札が無い場合や使わない場合は、缶の蓋の裏に花鳥風月客の茶銘を表記する方法のあります。この場合は蓋の裏に貼ってある花鳥風月客の茶銘が見える様に規則正しく並べましょう。

↓

茶葉を缶の中に入れて行きますが、茶葉を取る時に表面をつまむ様に茶葉を取ってはいけません。振動で細かい茶葉が下に移動するので、手の平で下からすくう様に茶葉と取ります。茶葉の形状が均等の状態になるように、いつも同じ取り方で茶葉を量ります。

↓

手の平ですくう様にして取った茶葉は、量りの上で手の平を傾け静かに落とすように量ります。この画像は上皿天秤はかりですが、デジタル計量器でも構いません。重さは10gで揃えますが少なくしても多くしてもいいですが、すべて統一するように量りましょう。

↓

量った茶葉を缶に入れて行きますが、じょうごがあれば便利ですが、無い場合は紙を画像のように巻いて、じょうご代わりにすると入れやすいです。画像はホッチキスで止めてますが、無い場合は手で持って固定します。

↓

1茶種づつ缶に入れて行きますが、拝見盆の茶銘と缶の茶銘が合っているか確認をしてから量って入れて行きます。その時に他の茶銘の缶と茶葉を入れ間違わない様に缶を離して量りましょう。

↓

量り終えた缶はすぐ蓋をして、元にあったトレイに缶を戻します。その時に戻し間違いのない様に注意します。トレイが無い場合は場所を決めって規則正しく置いて行きましょう。

↓

セットを全て量り終えたら、トレイにある缶はひっくり返さない様に注意しましょう。また、拝見盆に残っている茶葉を一旦袋に戻します。茶香服がすぐに始まる場合は、拝見盆に茶葉をのせたまま置いといてもかまいません。

↓

お湯を入れる時は、電気ポットの場合は容量が小さく電源が無いとお湯が出ない物もあるので、エアーポットかケトルのどちらかを使います。より公平性を求めるならコンロで沸騰させたケトルのお湯を使いましょう。(熱湯の取り扱いには十分注意)

↓

抽出時間を計るタイマーが必要です。1分30秒計の砂時計かデジタルタイマーを使います。煎じ手が複数以上いる参加者の多い大会では、競技進行係が時間を把握して、全員の煎じ手の動きが合う様に指示を出します。

↓

急須は2つ用意します。一つは茶葉を入れて抽出するための急須です。もう一つは1分30秒後に移し替えて湯呑に注ぎ分けるための急須です。茶葉が残ったまま一つだけで注ぎ分けるとお茶の濃さが均一にならないので、時間が来たらもう一つの急須に全部注ぎ入れます。

↓

茶香服用の急須です。この急須に茶葉を入れて抽出しますが、次の茶葉を入れる時には、茶殻を捨てなければいけません。その時に茶殻が出やすい様に蓋を置くための返しが付いていないため、逆さに向けると簡単に茶葉が捨てられます。

↓

湯呑に注ぎ分ける急須は、少し大きめで注ぐとき茶殻が湯呑に出ない様に細かなメッシュを使った急須を使用します。

↓

茶漉しメッシュのはめ込みタイプは、茶殻が網目に引っ掛かり、きれいに取れないことがあるので、簡単に取り外せてすぐに洗い流せる様に、急須に落とし込むV型メッシュのタイプがよく使われます。

↓

湯呑の数はこの急須で淹れると、25杯が限界です。参加者の人数にプラスして多い目に用意しましょう。湯呑を配るお盆ですが、湯呑が倒れてもこぼれない様に縁の高さのある物を用意します。濡れた時滑らない様に布巾かペーパータオルを敷きます。

↓

洗い桶を用意します。簡単にスピーディーに展開するには、煎じ手の席の所で洗うのが手っ取り早いので、湯呑がしっかり洗えるようにお湯がたっぷり入る桶を用意するようにしましょう。

↓

煎じ手の足元には、網ザルを上に置いたバケツとお湯を張ったバケツとを用意します。網ザルのバケツは淹れ終った急須の茶殻を入れるバケツです。お湯の張ったバケツは茶殻を捨てた後に、茶葉が残らない様に掃除するためにあります。

↓

一回分(5種5煎分のシール)を参加者に配る。以前は札箱に札を入れるタイプでしたが、現在使っているのは採点がしやすく、入れた後にも確認ができるので便利です。

↓

解答用紙は、トレーシングペーパーで作られている。花鳥風月客の茶銘のシールを貼っても裏から透けて見える。

↓

解答用紙は、トレーシングペーパーで作られています。花鳥風月客の茶銘のシールを貼っても裏から透けて見えるので採点がしやすいです。薄手のコピー用紙でも透けて見えれば、そちらでも出来ます。

↓

準備完了

↓

[閉じる]